キルト切断用スリッター刃の再研磨事例(2面研磨)|岐阜県 株式会社F様|長町研磨

岐阜県・株式会社F様

今回は、岐阜県の株式会社F様よりご依頼をいただいたキルト(中綿入り生地)を切断するための丸いスリッター刃の再研磨事例をご紹介します。キルトは表地・中綿・裏地が重ねられた複合素材で、切断には安定した鋭利なエッジが求められます。今回は刃の2面(両面)を研磨することで、切れ味と切断面の均一性を新品同等まで復元しました。

1. 今回の案件概要

株式会社F様は、キルト生地の加工を行われています。今回お預かりしたのは、キルトを製品幅にカットするための丸型スリッター刃です。キルトは表地と裏地の間に中綿(ワタ)を挟んだ複合構造のため、単純な織物よりも切断時の抵抗が大きく、刃先には常に強い負荷がかかります。稼働時間に比例して刃先が丸くなる・光沢が消えるといった摩耗が確実に進行するため、定期的な再研磨が製品品質の維持に欠かせません。

刃物種別丸刃(スリッター刃)
用途キルト(中綿入り生地)のスリット加工
ご依頼株式会社F様(岐阜県)
研磨方法2面研磨(刃の両面を研磨)
研磨内容刃先の摩耗除去、両面の平面度・切れ味の復元、寸法精度の再確認

2. 研磨前の状態(Before)

入荷時の刃物の状態です。キルトの中綿は繊維量が多く、切断時に刃先を徐々に丸めていくため、稼働時間が長くなるほど切れ味の低下と切断面の毛羽立ちが顕在化します。今回のお預かり時も、刃先全体に摩耗による丸みと光沢の変化が見られました。

BEFORE キルト切断用スリッター刃 研磨前 摩耗
研磨前の刃物。使用による摩耗で刃先が丸みを帯び、本来の鋭利さが失われた状態です。

3. 研磨後の仕上がり(After・2面研磨)

再研磨後の刃物です。今回は刃の両面(2面)を研磨することで、刃先の鋭利さだけでなくディスク面全体の平面度まで整えました。両面を均一に仕上げることで、装着時の振れが抑えられ、切断時の紙の逃げや厚みムラを防止できます。以下の2枚は、それぞれの面を撮影したものです。

AFTER キルト切断用スリッター刃 研磨後 表面
研磨後・片面。均一な光沢が戻り、刃先までしっかり研ぎ上げた状態です。
AFTER キルト切断用スリッター刃 研磨後 側面
研磨後・反対面。両面ともに同レベルで仕上げ、平面度と切れ味を復元しています。

4. 2面研磨とは?なぜ両面を研ぐのか

スリッター刃の再研磨には、片面のみを研磨する方法と、刃の両面を研磨する「2面研磨」の2種類があります。今回のようにキルトなど厚みのある素材を切断する用途では、2面研磨が有効です。

2面研磨の目的: 単に刃先を尖らせるだけでなく、刃物全体の平面度・厚み精度を整えることで、装着時の振れを抑え、切断面のバラつきを防ぎます。厚みのある素材や高精度が求められる用途で特に効果を発揮します。
POINT 01
刃先が均一に鋭くなる
両面から研磨することで、刃先エッジが偏りなく仕上がり、切れ味が長持ちします。
POINT 02
振れを抑えて安定稼働
両面の平面度が揃うため、回転時の振れが減り、切断品質が安定します。
POINT 03
厚み精度が向上
ディスク全体の厚みが均一に整うため、キルトなど厚みのある素材の切断でも安定した仕上がりが得られます。

5. キルト用スリッター刃を再研磨するメリット

キルトのスリット加工では、刃の状態が製品品質に直結します。定期的な再研磨で得られるメリットを整理しました。

MERIT 01
切断面のケバ立ちを防止
鋭利な刃先を復元することで、繊維や中綿を潰さず切断でき、端面が美しく仕上がります。
MERIT 02
スリット幅の精度が安定
寸法精度の再確認まで行うため、装着後すぐに設計通りのスリット幅で稼働できます。
MERIT 03
新品購入よりコストダウン
再研磨は新品購入と比べて大幅にコストを抑えられます。刃物寿命を最大限に活用できます。

6. 新品交換と再研磨の比較

「新品を買った方が早いのでは?」というご質問をよくいただきます。以下、両者の違いを整理しました。

比較項目再研磨(長町研磨)新品購入
コスト新品購入と比べて大幅に安価高額(サイズ・材質によっては数倍)
納期お預かり後、通常数日〜1週間程度で返送メーカー在庫・製造状況により変動
切れ味新品同等の切れ味に復元もちろん新品
平面度・厚み精度2面研磨で全体を整える新品検査済み
刃物寿命研磨限界まで繰り返し使用可能1本使い切り
環境面廃棄削減・省資源に貢献廃棄物が発生

予備の刃をご用意いただき、「使用中の刃」と「研磨に出す刃」を交互に回すローテーション運用にすれば、ラインを止めることなく常に切れ味の良い状態を維持できます。

7. よくあるご質問

2面研磨と片面研磨はどちらを選べばよいですか?
用途と刃物の状態によります。キルトなど厚みのある素材や、高精度が求められる用途では2面研磨をおすすめします。摩耗が軽微な場合や研削量を最小限にしたい場合は片面研磨を選ぶこともあります。刃物の状態を拝見してご提案いたします。
同じ刃物は何回まで再研磨できますか?
刃物の材質・使用条件・研磨方法によって異なりますが、寸法上の余裕がある限り繰り返し再研磨が可能です。2面研磨は片面研磨より1回あたりの研削量がやや大きくなりますが、切れ味の持続時間も長くなる傾向があります。
キルト以外の繊維素材でも対応できますか?
対応可能です。不織布・織物・積層生地など、幅広い繊維素材のスリッター刃の再研磨実績があります。素材の特性に合わせて最適な仕上げをご提案します。
他社製の刃物でも研磨してもらえますか?
はい、メーカーを問わず対応可能です。他社製・海外製の刃物でも実績が多数ございます。まずは現物を送っていただくか、写真をお送りいただければ状態を確認いたします。
納期はどのくらいですか?
お預かりから発送まで通常数日〜1週間程度が目安です。数量・混雑状況により前後しますので、お急ぎの際はご相談いただければ可能な限り対応いたします。
キルト・繊維用スリッター刃の再研磨は長町研磨へ
2面研磨・片面研磨、素材や状態に合わせた最適なご提案をいたします。
まずはお気軽にお問い合わせください。
全国どこからでも宅配便で対応
岐阜県の株式会社F様のように、岡山県外からのご依頼も多数いただいております。
まずはお気軽にご相談ください。

このたびはご依頼いただいた株式会社F様、誠にありがとうございました。キルト生地の生産ラインを支える刃物のメンテナンスパートナーとして、今後ともよろしくお願いいたします。