ゴム・タイヤ切断用スリッターナイフ再研磨事例|山口県|長町研磨
今回ご紹介するのは、山口県のN様からお預かりしたゴム(タイヤ)切断用スリッターナイフ(両刃)の再研磨事例です。サイズは外径Φ305 × 内径Φ60 × 厚さ9.0mm。ゴムは弾性が高く、刃先がわずかに丸くなるだけで「切る」から「押しつぶす」動作に変わり、切断面のちぎれ・伸び・バリが一気に増える難削材です。長町研磨では両刃(両面刃付け)の左右バランスと刃先角度を厳密に管理し、新品同等の切れ味に復元しました。山口県をはじめ、全国どこからでも宅配便でお送りいただければ対応可能です。
今回の再研磨対象|ゴム切断用スリッターナイフ(両刃)
ゴムやタイヤの切断ラインで使われるスリッターナイフは、金属や紙を切る刃物とはまったく性質が異なります。ゴムは切断時に刃を「逃がす」ように変形するため、刃先がしっかり立っていないと材料が刃に押し負けて、断面がギザギザになったり、切り残しが発生したりします。
今回お預かりしたのは、両側から刃付けされた両刃タイプのスリッターナイフです。両刃は片刃と違い、左右の刃先角度と研磨量が揃っていないと切断が片側へ寄ってしまうため、再研磨の難易度が上がります。
| お客様 | 山口県 N様 |
|---|---|
| 業種・用途 | ゴム(タイヤ)の切断 |
| 刃物の種類 | 丸刃スリッターナイフ(両刃) |
| 寸法 | 外径 Φ305 × 内径 Φ60 × 厚さ 9.0mm |
| 刃形状 | 両刃(両面刃付け) |
| 研磨内容 | 刃先の再刃付け・両面の振れ取り・バリ取り仕上げ |
| ご依頼方法 | 宅配便でのお預かり(全国対応) |
研磨前の状態|刃先の丸まりと切断不良
お預かりした時点で、刃先は全周にわたって丸みを帯びていました。ゴム切断の刃物は欠けよりも「摩耗による丸まり」が先に来るケースが多く、見た目には大きな損傷がなくても、現場では次のようなトラブルが出はじめます。
- 切断面がちぎれる・毛羽立つ
- ゴムが刃に貼り付き、切り残しが出る
- 押し切りになるため機械の負荷・電流値が上がる
- 切断寸法にばらつきが出る
BEFORE
BEFORE
研磨後の仕上がり|両刃の左右バランスを揃える
再研磨では、まず刃先の摩耗部分を完全に取り切る位置まで研磨基準を決めます。摩耗を残したまま刃付けすると、使い始めてすぐに切れ味が戻らなくなるためです。そのうえで両刃の左右を同じ角度・同じ研磨量で仕上げ、最後にバリを丁寧に除去しました。
AFTER
AFTER
刃先が正しく立つと、ゴムを「押しつぶす」のではなく「切り開く」動作に戻ります。その結果、切断面がなめらかになり、機械への負荷も軽減されます。
ゴム切断用スリッターナイフの再研磨で重視した3つのポイント
両刃の左右対称性
両刃は左右どちらかの研磨量が多いと、刃先の中心線がずれて切断が片寄ります。左右を同一の角度・同一の取り代で仕上げ、センターを崩さないよう管理しています。
熱ダレを防ぐ研磨条件
厚さ9.0mmの肉厚な丸刃は熱が逃げにくく、無理に削ると刃先が焼けて硬度が落ちます。研削液を十分に供給し、取り代を分割して熱の集中を避けました。
振れ取りとバリの完全除去
丸刃は回転体なので、刃先の振れがあると切断面が波打ちます。取付基準面を確認しながら振れを抑え、最後にバリを除去してゴムの貼り付きを防ぎます。
再研磨と新品購入のコスト比較
外径Φ305クラスの厚物スリッターナイフは、新品で購入すると1枚あたりのコストが決して小さくありません。再研磨であれば、多くの場合新品購入の数分の一のコストで切れ味を回復できます。
| 比較項目 | 再研磨 | 新品購入 |
|---|---|---|
| コスト | 大幅に抑えられる | 高い |
| 納期 | 短い(お預かり後、数日〜) | 製作待ちが発生する場合あり |
| 切れ味 | 新品同等まで回復 | 新品 |
| 寸法の変化 | 研磨により外径がわずかに減少 | 変化なし |
| 繰り返し利用 | 摩耗限度まで複数回可能 | 都度購入が必要 |
| 環境負荷 | 低い(既存の刃物を再生) | 高い |
刃物は摩耗限度に達するまで繰り返し再研磨が可能です。定期的に再研磨のサイクルを組んでいただくことで、切断品質を一定に保ちながらランニングコストを下げられます。

